住宅ローンで苦しんでいる人の割合は?
ネットを見ると、「住宅ロ-ンを組んだ人の約40%が住宅ローンに苦しんでいる」
との情報が載っていましたが本当でしょうか?
ご存知と思いますが、ネット情報ってあまりあてにならないですよね。
今から「住宅ローンで失敗している人の割合」を検証してみましょう
まずローンがそもそも組めない人の割合から見てきましょう。
事前審査ってご存知ですか?
事前審査とは売買契約前に「その物件でローンが組めるのか?組めないのか?」
を金融機関に打診するための予備審査です。
本審査は売買契約後にすることになります。
当然、事前審査でも購入予定物件が決まっていることが前提です。
ところが、実際の商取引の現場では、事前審査が住んでいるかどうかを
「買い付け申込書を受け取る条件」としている売主側業者さんが多いです。
なぜかというと、いったん買い付け申込書を受け取ってしまうと
不動産業界の慣例として、ほかの人との交渉ができなくなるからです。
売主としては、ローンが組めない可能性のある人の買い付け申込書を受け取りたくありません。
ですから,こう言います。「この方、事前通ってますか?」
通ってない場合、通ってから、受け付けますとのこと。
良い物件であればあるほど、競争相手が多いので、実質的にその物件は買えないことになります。
ですから、購入物件はダミーであっても、前もって事前審査に通っておく必要があるわけです。
金融機関もその辺を心得ていますので、ダミーの事前審査でも受け付けてくれます。
では事前審査に通らない人の割合はどれぐらいいるでしょう?
ある都市銀行の住宅ローン担当者から聞いた情報ですと・・・
約1割の人が事前審査で×を食らうそうです。
約10%の人がそもそも住宅ローンを組めないということですね。
ではローンを組めた人の中で、住宅ローンで苦しんでいる人の割合はどれぐらいおられるのでしょうか?
単なる憶測ではなく、統計値から探ってみたいと思います。
現在日本では、年間約80万戸の新築が立っています。
そのうち約半分の40万戸は賃貸用の新築です。
残り40万戸が所有権を伴う新築戸数です。
また別の統計数値として、日本において年間6万戸の築浅物件が売られています。
すると、先ほどの「所有権を伴う新築戸数40万戸」を絡めて考えると
確率的に6万戸÷40万戸=15%wという割合が出てきます。
せっかく建てたマイホームを築浅で手放すなんて、よほどの事情がないと誰もしませんよね。
つまり、住宅ローンで苦しんでいる人がマイホームを手放していると考えるのが普通ではないでしょうか?
つまり、マイホームを手放さなければいけないほど苦しんでいる人が
住宅ローンを組んだ人のうち、15%はいるという現実が浮かび上がてきます。
売るまでいかないが、苦しんでいる人はその2~3倍はいるでしょう?
そうすると、ネットの「住宅ロ-ンを組んだ人の約40%が住宅ローンに苦しんでいる」
との情報はあながちでたらめな情報とは言えないかもしれませんね。
次回はこの事実をなぜ住宅購入希望者が知らないのか?
そしてそうならないための対策をお話しますね。